海外移住計画

GDPの議論から、生活の質の議論に。

Dangers & Annyoances in Chennai

チェンナイでは何故か主食が日本食になっている僕です。

 

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Marina Beach

 

これまで寺院とか教会とかを回って写真をとって楽しんでいたりしたのですが、ガイドブック以外での説明なしにひたすら寺院や教会を眺めるよりはビーチで涼んでいたいと思っていたりする昨今です。

 

ところでロンリープラネットという英語のガイドブックを持ち歩いてたりするのですが、それには各地のページにDangers & Annoyancesの情報があって何に気をつけたほうがいいか分かるようになっていたりします。で、チェンナイではオートリキシャーのドライバー(以下オート)が”50ルピーで街のツアーをしないか?と提示してきますが、それは話が良すぎるのです。ある百貨店や土産物屋から次の店まで一日中連れまわされることを予想してください。”という主旨のことが書いてあったりします。

 

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Marina Beach2

僕がMarina Beachに訪れたとき、それと似た提示をオートからされました。実際は、「歴史的な建物や場所を案内する。その後4つのお店に行ってもらう。あなたが4つのお店に行くとガソリンのクーポンが貰える。その後あなたのゲストハウスまで送る。トータルで50ルピーだ。」ということでした。

 

念のため僕が「何も買う気がないからね。何も欲しくないし。僕が何も買わなくてもガソリンのクーポン貰えるんでしょ?なにか問題ある?」と確認した。

 

彼は「何も買わなくていい。見るだけでいい。ノープロブレム!」と了解を得たので50ルピーのツアーに参加してみました。実際はガイドしてくれるわけでもないので場所に連れていかれるだけだったりします。

 

ところでこの”ツアー”なるものは、お土産やに連れていかれた人が支払った分の3割くらいがコミッションとしてオートに入るコミッションビジネスだったりします。(ツアー後僕の奢りで一緒に酒を飲んでる最中に、コミッションが3割入るビジネスだということをドライバーの彼に直接確認とりました。)

 

で、僕は教会やらマリナビーチの外れに連れていってもらった後、彼のいう4つのお店に連れていってもらいました。が、最終的には僕はなぜか5つ目のお店にも連れていかれたりしました。僕がいったお店にあった商品は仏像、カーペット、サリー、バッグ、アクセサリー類等々。。。5つの店ほとんど同じものが売ってたりしました。

 

お店1

店員「いらっしゃいませ。何かお探しですか?」

 

僕「いいえ、見てるだけですー。」

 

店員「家族や彼女や友達のお土産にどうですか?ほら、これなんかいかがでしょう?」

 

僕「何も欲しくないですー。」

 

店員「・・・オートドライバーに連れてこられたんですか?」

 

僕「はいー。」

 

店員「彼は見るだけでいいって言ってたんですか?」

 

僕「そうですー。」

 

店員「何か買っていったほうがいいんじゃないですか?」

 

僕「お土産欲しい人誰もいないし僕も欲しくないのですよー。」

 

3分くらいで店内をすべて回りきった。

 

僕「それでは、もう行きますねー。ではではー。」

 

店員「買わないんですか?」

 

僕「いらないですー。サー、ありがとうございましたー。」

 

店員「サー、ありがとうございましたー。」

 

店を出るとオートドライバーが何か買ったか聞いてきた。

僕は何も買っていないといった。買うつもりはないと再度伝えた。

 

オート「ちょっと店出るの早すぎるから、もうちょっと長く居てください。」

 

僕「え?4つのお店に行けばガソリンのクーポン貰えるんですよね?」

 

オート「短すぎると貰えないからもうちょっと長く居てください」

 

僕「はいはいー。”ちょっと”ね。」

 

店2

店員「いらっしゃいませー。」

 

僕「どうもー。」

 

店員「何かお探しですか?」

 

僕「いいえ、見てるだけですー。」

 

店員「奥にスカーフとかありますよ。彼女とかお母さんのプレゼントにどうですか?」

 

僕「いらないです。誰もそういうの欲しがってないんですよね。下には何があるんですか?」

 

店員「下には手作りの品が置いてありますよ。」

 

僕「へぇー、じゃあ見てみますー。」

 

地下へ行く。

 

店員「何かお探しですか?」

 

僕「いいえ、見てるだけですー。」

 

店員「お土産にどうですか?チェンナイといえば彫刻なのでお土産に買っていってください。」

 

僕「興味ないんですよねー。ラビンドラナートタゴールとかアマルティアセンに興味あるんですけど彼らに関する商品って何か置いてないんですか?(仏像しか置いてない地下で敢えて聞いてみた)」

 

店員「ラビ・・・ラビンドラナートタゴールですか?すると本とか詩とかですか?」

 

僕「そうです。ところでアマルティアセンのほうはどうですか?」

 

店員「書籍はうちでは置いてないんですよね。タゴールに関係してるのは・・・この象の彫刻とかですね。。。」

 

僕「象さんはいらないです。ところでアクバルに関係したものは売ってますか?」

 

店員「アクバルならありますよ!ムガル時代のタイル絵です。ほら、これなんかどうですか」

 

僕「へぇー。」

 

店員「これもありますよ。」

 

僕「へぇー。」

 

店員「こういうのもどうですか?」

次から次へと出してくる。全部で6枚くらい出されたりしました。

 

店員「これらのなかでどれが欲しいですか?」

 

僕「全部いらないですー。」

 

店員「え、いらないの?!」

 

僕「いらないですー。じゃ、そろそろ行きますねー。」

 

店員「いいえ、何か買ってください。そうじゃないと僕がボスに殺されるんです。買ってください。」

 

僕「あはは、大丈夫だよ。そういう問題にはならないでしょ。じゃあバイバイ」

 

店員「お兄さん!ちょっと!」

 

上に戻った。

 

彼を殺さないで下さいね。と誰にも言わなかったが僕が何も買わずに出て行こうとするのをボスっぽい人が笑顔でみていたがその顔は結構引きつっていた。

 

僕「サー、ありがとうございましたー。ではではー。」

 

ボス一同「サー、ありがとうございましたー。」

 

外で待っていたオート。

 

オート「何も買わなかった?」

 

僕「もちろん。買わなかった。問題ないよね?」

 

オート「うん、大丈夫。次のところ行きましょう。」

 

店3

店員「サー、何かお探しですか?」

 

僕「いえ、見てるだけですー。」

 

近くに見覚えのあるバッグを見つけたが普通の価格は300~500ルピーくらいなのですがその店では1500~2000ルピーだったので驚きの高さ。

 

僕「凄いバッグですねー( ̄ー ̄)ニヤリッ」

 

店員「これなんかどうでしょう?良いものですよ。」

 

僕「へぇー。」

 

店員「これどうですか?」

 

僕「キラキラですねー。というか女の子っぽいですね。いらないですー。」

 

店員「ところで、どちらの出身ですか?」

 

僕「カンボジアですー。」

 

店員「カンボジアですかー。なんか顔が日本人っぽいですね。」

 

僕「そうですよね。よく言われますー。」

 

店員「親戚に日本人の方がいらっしゃったりするんですか?」

 

僕「そうなんですよー!」

 

店員「やっぱり!日本語も話せたりするんですか?」

 

僕「日本語もいけますよ。日本で暮らしたこともあって日本語の勉強もしたので。」

 

店員「ご職業は何なのですか?」

 

僕「学生ですー。国際経済を専攻してたりしますー。」

 

店員「カンボジアで、ですよね?」

 

僕「そうそう!カンボジアの大学ですー。」

 

店員「そうなのですかー!ところで首にぶらさげてるものは何ですか?」

 

僕「これコンパスです。」

 

店員「いくらくらいするんですか?」

 

僕「これ、日本人の友達から貰ったものなんですよねー。友達から聞きましたがルピーでいうと350ルピーくらいだったと思いますー。」

 

店員「いいですねー。プレゼントしてくれませんか?」

 

僕「あははー、無理です。ところでこのポストカードいいですね。」

 

店員「ポストカード素敵でしょう。こっちにはスカーフとかいろいろ置いてありますよ。いかがでしょう。」

スカーフとかいろいろと高そうなものへ誘導しようとする店員。

 

僕「いや、ポストカードのほうがいいです。ちょっと見ていいですか。」

 

店員「もちろんです。どうぞどうぞ。」

 

僕「これ一枚いくらですか?」

 

店員「20ルピーです。」

 

僕「へぇー。」

 

僕はここで3枚のポストカードを買った。60ルピーだった。20ルピーは正直高いと思ったが他の高いものと比べればマシだった。ちゃんと買物したのだからオートもクーポン貰えるだろうと思っていた。

 

会計後・・・

店員「そのコンパス、交換しませんか?他のポストカードと。」

 

僕「いやいや、無理ですー。」

 

店を出る僕。

店員も外へ一緒にでてきた。そこで外にいたもう1人のインド人とオートと3人で現地語で話していた。カンボジア出身のひとが来てポストカード買ってったんだよ。3枚。という会話だけは雰囲気でわかった。がもう1人のインド人は日本人じゃないのか?と聞き返していたみたいだが、店員はカンボジア人だといっているようだった。

バレると面倒だと思っていたが、オートリキシャーは運よく走り出し僕は彼らの追求を免れた。

 

オート「ポストカード3枚買ったんだって?笑 いくらだった?」

 

僕「一枚20ルピーで60ルピー払ったよ。買物したのだからクーポン貰えるのでしょう?」

 

オート「大丈夫。スカーフとかアクセサリーとか高いものもし何か買ってくれたら僕の子供の制服を買うお金が入ってくるんだ。だから何でもいいから一つ買ってみてくれないかな。」

 

僕「いや、買わない。」

 

4つ目の店についた。

 

店員「サー、何かお探しでしょうか?」

 

僕「いや、見てるだけです。」

 

店員「見てるだけですか?何か買わないんですか?」

 

僕「いや、買わないです。見てるだけ。」

 

店員「オートドライバーが外で待ってるでしょう?」

 

僕「そうですね。待ってます。」

 

店員「なら行ってください。」

 

僕「はいはいー。サー、ありがとうー。ではではー。」

 

30秒くらいで出てきてしまった。

 

オートリキシャーだけあったがドライバーの姿はなかった。ガソリンのクーポンをもらいにいったらしい。1分くらい待つと彼が戻ってきた。

 

オート「店出るの早すぎ笑 10分くらい店にいないとクーポンもらえないんだよ。」

 

僕「いやーそんなこといわれてもね。何も欲しくないっていったら店の外に行ってくれっていわれましてね。で、ガソリンのクーポンもらえたの?」

 

オート「”買おうと考えてる”とだけ言ってさ、考えてるだけでいいのだよ。クーポンはあなたが店にいる時間が短すぎるから貰えなかった。」

 

僕「そうなんだ。じゃあ4つ回り終わったことだし、飲みに行こうか。」

 

オート「サー、5つ目の場所に行ってから飲みにいってその後、あなたのゲストハウスまで送ります。いい?」

 

僕「いいよー、いこうーいこうー。」

 

5つ目の店

 

店員「何かお探しでしょうか?」

 

僕「あはは、見てるだけですー。」

 

スタスタ歩いて小物をみつける。

 

僕「この小さい彫刻いくらですかー?」

 

店員「150ルピーです。」

 

僕「へぇー。この棚の全部150ルピー?」

 

店員「そうです150ルピーです。」

 

その小さい彫刻を見てみると、謎の白い固体がこびりついていて気持ち悪かった。

ほとんどの小さな彫刻についていた。謎の白い固体の正体については店員に聞けなかった。

 

僕「この下にあるのってお香ですよね。」

 

店員「そうですよー。いい香りがするのがたくさんあります。」

 

僕はパッケージの裏側を見てどこで売られていたものなのか確かめた。そこにはpondicherry govと書いてあった。ポンディチェリーといえばこれから僕が行く場所である。

 

僕「これpondicherryで売ってるんですねー。」

 

店員「・・・?」

 

僕「これから僕pondicherry行くんですよー。」

 

店員「そうなんですかー。」

 

僕「じゃ、そろそろ行きますねー。」

 

店員「あれ!?お香は買わないんですか?」

 

僕「それpondicherryで売ってるのですよね?これからpondicherryに行くので現地で買います。サー、ありがとー。ではではー。」

 

店員「・・・サー、ありがとうございました。」

 

こうして土産物屋めぐりは幕を閉じた。

 

あれ?土産物屋めぐりしてたんだっけ?ツアーがメインじゃなかったっけ?とか思ってしまうとこの人生ゲームは楽しめませんよ( ̄ー ̄)ニヤリッ

 

結局オートはガソリンのクーポンを貰うことが出来なかった。

その後、僕はそのドライバーと一緒に酒を飲んでいた。僕の奢りで。

 

お酒を飲んでる最中彼は彼の子供と家族の話を僕にしてきた。最終的に彼の子供の学校の授業料を払えないのでお金を恵んでくれないか?とずっと繰り返された。

 

僕「そういえば60ルピー払ったけど、あれコミッションビジネスだよね。ああいうの既に経験してるんだよね。ドライバーが連れていったお店で払った30%があなたが貰えるお金でしょ?」

 

オート「そうだけど少なすぎるよ。6ルピーくらいだよ。」

 

僕「いやいや、60ルピーの100%が60ルピーだよ?10%は6ルピーだよ。30%は18ルピーだから約20ルピーでしょ。20ルピー貰えるんだからいいじゃん。」

 

オート「20ルピーだって少ないよ。あのお店で1000とか2000ルピーの買物してくれたらハッピーだよ。」

 

僕「いま僕の奢りでお酒飲んでるからハッピーでしょ?ハッピーじゃないの?」

 

オート「ハッピーだよ」

 

オート「そういえば、大事な話があって助けて欲しいことがあるんです。僕の子供の学費が1800ルピーなのですが、お金がなくて払えないのでお金を恵んで助けてほしいんです。」

 

僕「助けたくないですー。」

 

オート「お酒飲み終わってからいくらくれるか考えてくれればいいから」

 

僕「いや、そういう問題抱えてるならNGOに相談したほうがいいですよ。Non government organizationっていうのがあるので、あなたのこと助けてくれると思いますよ。」

 

オート「NGO?知らない。」

 

僕「インターネット使って調べてみてくださいー。」

 

オート「インターネット使えないよ。」

 

僕「僕が出来るのはアドバイスだけだから。お金はあげる気ないよ。」

 

オート「お酒飲み終わってからいくらくれるか考えてくれればいいから」

 

僕「いやいや、お金あげないから。というかお酒奢ってるんだから十分でしょう。」

 

彼はずっとこの話を繰り返して僕はだんだん面倒くさくなってきてお酒も美味しくなくなってきたのであった。

 

僕「もうそろそろ行くよ。それ飲んで行こう。僕はもう飲まないから。」

 

オート「待って、あと一本もらっていい?」

 

僕「ダメだよ。ほら、行くよ。」

 

オート「家に帰ってから飲む用に一本欲しいんだよ。」

 

僕「お金出さないよ。欲しいなら自分で買いなさい。僕はもう1人で行くよ。約束の50ルピーは払うから。」

 

オート「50ルピーはいらないから、学費のために助けてくれない?助けてくれたらプジャ、、、家族でお祈りするよあなたのこと。」

 

僕「まったく助けたくないよ。はい50ルピー。ちゃんと渡したからね。」

 

そうして僕はインド人だらけの酒場を後にした。

 

その後、違うオートを拾ってゲストハウスまで帰ってきた。

 

実は彼とインド携帯の電話番号を交換していた。

ゲストハウスに戻ってきてから彼から鬼電がきていたが寝たりニコ生していたので電話には出れなかった。その後、彼から電話がかかってくることはなかった。

 

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ビーチで最初に会ったときに彼から、「あなたの友達に僕のことを紹介してくれ。」といわれているので彼の名前だけ紹介しよう。

 

彼の名はKumar。チェンナイに住むオートドライバーだ。

マリナビーチに行くと会えるかもしれないので気が向いた方は是非。

 

 

ではでは。

 

僕はこのガイドブックを使って旅をしました。